うえだ通信

2019-11-29

「レギュラーになれない君へ」を読んで

この本を手に取った理由は後回しにして、先ず本の中味を紹介する。
甲子園を目指す高校野球チームは強豪校になると部員の数は100~160人にのぼる。
この中で試合のベンチに入れるのは18人、つまり殆どの部員はレギュラーメンバーの練習のサポートをしたり、試合中はスタンドで応援に回ることになる。
甲子園を目指す強豪校に入る様な野球少年は中学時代からエースで4番、将来は甲子園で名を挙げて、その先はプロ野球選手を夢見てる人が多い。
しかし現実は厳しい。
試合相手と勝負する前にチーム内のレギュラー争いに勝ち抜かないといけないのだ。
ある意味、ビジネス社会の生き残り競争を16~17歳の少年が身をもって体験することになる。
著者の元永知宏氏は言う。
誰も補欠になりたくて野球をやってきた訳ではないが、補欠メンバーがいなければチームは成立しない。
上位に勝ち残るチームは補欠メンバーとレギュラーメンバーが心をひとつにして戦っているところが多い。
この本の要点は、元補欠メンバー8人のその後の人生を紹介しているところにある。
どの人も素晴らしい人ばかりだ。
紙面がないので2人に絞って紹介する。

 

“松原聖弥”
春夏合わせて40回も甲子園に出場している東北の強豪校仙台育英。
2012年夏、アルプススタンドでメガホンを握っていた3年生の松原は、野球をあきらめず大学時代に頭角を現わして巨人の育成選手契約で入団、その後一軍登録まで行った。
夢のプロ野球選手になったのだ。

 

“須田瞬海”

野球選手だった父親の影響を受け高校(実践学園)では控え投手、大学(立教大学)時代は本人曰く圧倒的補欠で通したが、卒業後サイバーエージェントに入社、スピード出世して26歳にして子会社の社長になる。
須田によると、補欠で味わった悔しさとか反省が今の生き方にすべて反映されている。
補欠は敗者ではない。

最後に私がこの本を手にした理由。
中学時代バスケットボール部に所属していた私は万年補欠でした。

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